App Store / Google Play のリジェクト理由と対策【頻出パターン・該当ガイドライン・再審査の目安日数】

App Store / Google Play のリジェクト理由と対策【頻出パターン・該当ガイドライン・再審査の目安日数】
目次

公開日:2026年10月16日 最終更新日:2026年10月16日

審査に落ちる理由は、思っているより偏っています。

クラッシュや未完成のまま出してしまった(App Storeガイドライン2.1)、Webサイトを包んだだけで中身が薄い(4.2)、プライバシーまわりの抜け(5.1.1)、ストアの外で課金させようとした(3.1.1)。

私がこれまで関わった案件でも、リジェクトの大半はこの4つのどれかでした。
このうち提出のミスに近いものは、直して出し直せば1〜3日で結果が出ます。

ただし、アプリの中身そのものがガイドラインに引っかかっているケースは別です。
Webを包んだだけのアプリ、ストア外決済が前提の課金モデル、他と見分けがつかないテンプレートアプリ。

この3つは仕様を変える以外に道がなく、開発会社を変えても結論は同じです。
審査に落ちたとき最初にやるべきなのは、「提出の不備」なのか「仕様の問題」なのかを見極めること。これだけで、公開までの最短ルートがだいたい決まります。

この記事では、よく見るリジェクト理由を該当ガイドライン・直し方・再審査までの目安日数つきで一覧にし、審査の仕組み、提出前のチェックリスト、よくある質問をまとめました。
WebView型のアプリがなぜ落ちやすいかは、別記事「Webアプリをネイティブアプリ化する3つの方法と選び方」でも触れています。

よく見るリジェクト理由の一覧

再審査までの目安日数は、修正にかかる時間と審査の待ち時間を足した、弊社の実感値です。
提出物を直すだけで済むものは数日、作り直しが要るものは週単位になります。

リジェクト理由該当するガイドライン対処法再審査までの目安日数
クラッシュする、動かない、未完成のまま出したApp Store:2.1 App Completeness/Google Play:壊れた機能・最低限の機能に関するポリシー実機で動かす。「準備中」やダミーデータを消す。提出中はバックエンドを落とさない1〜3日
審査用のデモアカウントでログインできないApp Store:2.1 App Completeness有効なアカウントを審査メモに書く。SMS認証があるなら審査用の固定コードを用意する1〜2日
Webサイトを包んだだけで、アプリとしての機能がないApp Store:4.2 Minimum Functionality/Google Play:スパムと最低限の機能ネイティブのナビゲーション、プッシュ通知、オフライン表示など、アプリでしかできないことを足す。足せないなら仕様の見直し2〜4週間
プライバシーポリシーのリンクがない、または中身が実際の挙動と合っていないApp Store:5.1.1 Data Collection and Storage/Google Play:ユーザーデータポリシー・データセーフティストアの登録情報とアプリ内の両方にリンクを置く。収集するデータの種類をプライバシー表示(Appleはプライバシーラベル、Googleはデータセーフティ)と揃える1〜3日
カメラや位置情報の許可ダイアログに、何に使うかの説明がない・曖昧App Store:5.1.1(ii) Permission/Google Play:権限ポリシーInfo.plistの用途説明を「何のために」が伝わる文に直す。使っていない権限は消す1〜2日
アカウント登録はあるのに、アプリ内で削除できないApp Store:5.1.1(v) Account Sign-In/Google Play:ユーザーデータポリシー(アカウント削除)アプリ内に削除の導線を作り、サーバー側でも実際にデータを消す1〜2週間
デジタルコンテンツや機能の解除を、ストアの外で決済させているApp Store:3.1.1 In-App Purchase/Google Play:お支払いに関するポリシーストア内課金(IAP/Google Play Billing)に切り替える。物理商品や対面サービスの対価は対象外なので、何が課金対象かを整理する2〜6週間
スクリーンショットや説明文が実物と違う、アプリ名にキーワードを詰め込んでいるApp Store:2.3 Accurate Metadata/Google Play:メタデータポリシー実際の画面のスクリーンショットに差し替える。アプリ名は30文字以内1〜2日
GoogleやFacebookのログインしかなく、代わりの手段がないApp Store:4.8 Login ServicesSign in with Appleなど、集めるデータを名前とメールに限定できるログインを足す3〜7日
他のアプリとほぼ同じ、テンプレート生成サービスで作ったApp Store:4.3 Spam・4.2.6/Google Play:スパムポリシー独自の機能やコンテンツを足す。同じものを何度も出すとアカウント停止のリスクがある2〜4週間以上
ビルドに使ったSDKやAPIレベルが古いApp Store:最新のXcode/iOS SDKでのビルド要件/Google Play:対象APIレベル要件(2026年8月31日以降、新規も更新もAndroid 16/API 36以上)開発環境を上げて再ビルド。フレームワークによっては追従作業がついてくる数日〜2週間

ガイドラインの番号と名称は2026年10月時点のものです。
AppleもGoogleも年に数回は改定するので、提出前に最新版を見ておいてください。

審査はどう動いているか

落ちたときに慌てないために、審査の仕組みを先に押さえておきます。

App Store

Appleの公表値では、提出の約50%が24時間以内、約90%が48時間以内に審査されます。
不備がなければ2日以内に返ってくる、と考えて差し支えありません。
ただし同じ違反で何度も落ちたアプリや、提出内容が足りないアプリは審査が長引く、とAppleははっきり書いています。
もう一つ、Appleが公表している数字で印象的なのが「未解決の審査問題の40%以上が2.1(App Completeness)に関するもの」というものです。
つまり、落ちる原因の最大手は技術的な難しさではなく、クラッシュ・未完成・デモアカウントの不備という、提出前に潰せるものだということです。

Google Play

Googleは審査時間を「数時間から最大7日、例外的なケースではそれ以上」としています。
新しい開発者アカウントや、特定カテゴリのアプリは長くなりがちです。
Google自身が「提出から公開まで最低1週間は余裕を見てほしい」と書いているくらいなので、公開日を決めてから提出するなら逆算は必須です。
審査中に新しいビルドを出すと順番が後ろに回る、という点も地味に効いてきます。

再審査にかかる時間の感覚

デモアカウントの修正や文言の差し替えなら、直すのに半日、審査に1〜2日。
合計で1〜3日が目安です。
機能追加や課金方式の変更になると開発そのものに数週間かかるので、再審査まで2〜6週間は見ておいたほうが安全です。

「提出の不備」か「仕様の問題」か

リジェクト理由は大きく2種類あって、対応がまるで違います。

提出の不備

クラッシュ、デモアカウント、プライバシーポリシーのリンク漏れ、権限の説明不足、スクリーンショットの不一致、SDKの古さ。
アプリの中身を変えずに、提出物を直せば通る類のものです。
経験上、ここで一番多いのは「審査中にバックエンドを止めてしまった」と「SMS認証で審査員がログインできなかった」の2つです。
どちらも技術の問題ではなく、提出時の段取りの問題です。
審査対応に慣れた開発会社なら、提出前のチェックで潰せます。

仕様の問題

ここは、発注する側が損をしないように、はっきり書いておきます。
次の3つは、仕様を変える以外に回避策がありません。
開発会社を変えても解決しません。
1つ目は、Webサイトを包んだだけで、アプリとしての機能がないケース(4.2 Minimum Functionality)。
ネイティブの機能を足すか、PWAのようにアプリ化しない方向に切り替えるか、どちらかです。

2つ目は、デジタルコンテンツや機能の解除をストア外決済で行う前提の課金モデル(3.1.1 In-App Purchase)。
手数料を避けるために外部の決済ページへ飛ばす設計は、まず通りません。
ストア内課金に切り替えるか、課金対象を物理商品や対面サービスといったストア外決済が認められる範囲に絞るか、です。

3つ目は、他と見分けがつかないテンプレートアプリや、同じアプリを複数のBundle IDで出すケース(4.3 Spam)。
独自性を足す仕様変更が要りますし、繰り返し出すと開発者アカウントごと止められることがあります。

この3つに「審査対応が上手い会社に頼めば通る」はありません。
開発会社から「このままでは通りません」と言われたら、その指摘は正しい可能性が高いです。
別の会社に持ち込んでも、同じ答えが返ってきます。
企画の段階でこの3つに当たっていないかを確認しておくのが、結局いちばん確実な審査対策です。

提出前のチェックリスト

出す前に、これだけは見ておいてください。
提出の不備で落ちるケースは、ほぼこれで防げます。

確認項目確認する理由
実機(複数のOSバージョン・画面サイズ)でクラッシュせず動くか2.1で落ちる最大の原因。シミュレータだけでは足りない
「準備中」やダミーデータ、プレースホルダーが残っていないか未完成とみなされる
デモアカウントが有効で、審査メモに書いてあるかログイン後の画面を見てもらえない
提出している間、バックエンドが動いているか審査中にサーバーを止めると「動かないアプリ」扱いになる
プライバシーポリシーのリンクが、ストアの登録情報とアプリ内の両方にあるかどちらか片方だけでは足りない
プライバシー表示(プライバシーラベル/データセーフティ)が実際の収集内容と合っているか組み込んだSDKが集めるデータも申告対象
権限の用途説明に「何のために使うか」まで書いてあるか「カメラを使用します」だけでは通らない
アカウント登録があるなら、アプリ内から削除できるか5.1.1(v)。導線がないとほぼ確実に落ちる
デジタルコンテンツの課金がストア内課金になっているか3.1.1。外部決済への誘導は止められる
スクリーンショットと説明文が、実際の画面・機能と合っているか2.3。アプリ名は30文字以内
第三者ログインを使うなら、代わりのログイン手段があるか4.8
最新のSDK・対象APIレベルでビルドしているか満たしていないと提出自体が弾かれる
新しい機能や分かりにくい機能の説明を審査メモに書いたか2.3.1。審査員が理解できない機能は落とされる

よくある質問

App Storeの審査には何日かかりますか?

Appleの公表値で、約50%が24時間以内、約90%が48時間以内です。
不備がなければ2日以内に返ってくると考えて問題ありません。
同じ理由で繰り返し落ちると長くなります。

Google Playの審査には何日かかりますか?

Googleは「数時間から最大7日、例外的にそれ以上」としています。
新しい開発者アカウントは長くなりやすいので、公開したい日の1週間以上前には出しておいてください。

審査に落ちたらまず何をすればいいですか?

リジェクト通知に書いてあるガイドライン番号を見て、「提出の不備」か「仕様の問題」かを切り分けてください。
提出の不備なら直して出し直すだけで、1〜3日で結果が出ます。
仕様の問題なら、仕様をどう変えるかを決めてから開発に戻ることになります。
指摘に納得できないときは、Appleには異議申し立て(Appeal)の仕組みがあります。

WebView型のアプリは本当に通らないのですか?

Webサイトをそのまま包んだだけだと、4.2 Minimum Functionalityで落ちる可能性が高いです。
ネイティブのナビゲーション、プッシュ通知、オフライン表示のような「アプリとして存在する理由」を足せば通ります。
企画の段階でその追加分を見込んでおくかどうかで、後の手戻りがかなり変わります。

審査対応が得意な開発会社に頼めば、どんなアプリでも通りますか?

通りません。
提出の不備は経験で防げますが、Webを包んだだけのアプリ、ストア外決済が前提の課金モデル、テンプレートアプリの3つは、仕様を変える以外に手がありません。

落ちた回数は記録に残りますか?

Appleは、同じ違反で繰り返し落ちたアプリや、審査を操作しようとした場合は審査が長引くと明記しています。
スパムに当たる繰り返し提出は、開発者アカウントの停止につながることもあります。
「とりあえず出してみる」より、提出前のチェックで一発で通すほうが結果的に早いです。

弊社に頼む必要があるケース、ないケース

最後に弊社の話をします。
先に、頼まなくていいケースから。

リジェクト理由がデモアカウントの不備や文言の修正のような「提出の不備」で、いまの開発会社やエンジニアが直せるなら、そのまま出し直すのが一番早いです。

弊社に頼む必要はありません。
弊社が役に立てるのは、リジェクト理由が提出の不備なのか仕様の問題なのか判断がつかず、第三者に切り分けてほしいとき。
仕様の問題だと分かったうえで、通る仕様への変え方を設計から相談したいとき。
そして、これから作るアプリが企画の段階で審査に引っかからないかを先に確認しておきたいときです。
リジェクト通知をそのまま持ってきていただければ、どちらのケースかはすぐお伝えできます。

審査のリジェクトについて、30分で診断しています。
相談だけで終わっても構いません。


記事を書いた人 山田卓
山田卓(Taku Yamada)。 init株式会社 代表取締役。 テモナ株式会社で法人営業に従事、Repro株式会社でテクニカルサポートを担当した後、スマホアプリエンジニアとして個人事業を開業し、2019年にinit株式会社を創業。 現在は15名以上のエンジニアが在籍するSES事業を軸に、非IT業界向けのAIエージェント導入支援やスマホアプリ開発を手がける。 心理的安全性と持続可能なペースを重視したエンジニア組織づくり、非IT企業のAI活用について発信している。 愛称は「ヤマタク」。